M-Designの独り言  (宝塚、エムデザイン一級建築士事務所のブログ)

宝塚の建築設計事務所 所長の日々考えること、感じたことを綴ったブログです

ハワイの知人(僧)がおこなった震災法要パンフより

先日亡くなった知人の幼馴染の方が、ハワイで浄土真宗のお寺の住職をされている。
知人の死の前夜遅くまで、彼と知人と知人の奥様、私の4人で飲んだ。
翌朝早く、知人は亡くなった。

彼とはそんな縁で繋がった。
彼がハワイでおこなった震災法要のパンフを送ってくれた。
そこにアイヌ詩人宇梶静江 「大地よ」という詩が掲載されていた。




大地よ                         Oh,Aina (Earth or ground)

大地よ                   Oh, Aina
重かったか                    Was it heavy for You?
痛かったか                   Was it painful for You?

あなたについて                   By taking notice of You     
もっと深くきづいて                   more deeply and with respect
敬って                             We should have had the means
その重さや痛みを                   to know of your burden and
知る術をもつべきであった                   Pain

多くの民が                   Many people have disappeared
あなたの                   in the waves alongside          
重さや痛みと共に波に消えて                   your burden and pain
そして大地に帰っていった                    And returned back the Aina

その痛みに                   With steadfast awareness of
今私たち残された多くの民が                   that pain
しっかりと気づき                   We who have survived
畏敬の念をもって                   With awe and reverence
手をあわす                   Put our palms together



アイヌ詩人宇梶静江は震災後この詩を創られた様だ。
メールにこうありました。




アイヌの詩人宇梶さんの詩をお友だちと訳させていただいたのですが、反響がありました。
ハワイ語での、アイナにしましたが養ってくれるものとの意味で先住民同士響きあうような気がします。
宇梶さん、この詩を、外国で読まれることとても喜んでくれました。
さすが、先住民、大地から震災をみてくれている大切な視点でと思い、英語訳を
いろいろな方々に分かち合っています。


そうあの地は元アイヌの地だ。
そしてかれは宮澤賢治の雨にも負けずの詩を朗読している。
かれの解説にこうあります。



宮沢賢治(1896年―1933年)は、岩手県で生まれました。岩手は、今回の大震災があった場所です。偶然でしょうか、彼が生まれるちょうど前と、彼が亡くなる前に、大きな地震がその地域をおそったそうです。
すなわち、賢治は、その地で、自然災害による飢饉、冷害で苦しんでいる方々を、その当時まのあたりにしていたのでしょう。この詩 「雨にも負けず」は、彼が亡くなる2年前に、そんな災害を受けた時に、仏教の影響を受けて創られたものです。いわゆる賢治の現代版翻訳お経と言ってもいいのではないでしょうか。お経の中には、菩薩が誓いを建てられているように、この詩には、誓いと祈りがこめられているようにみえます。
東北の方々の我慢強い性格と、決してあきらめず復興しょうとする彼らの意を表しているように思えます。



知人の法要は、翌日でしたので彼が執り行いました。それはすばらしものでした。
知人を思い、そして送り出してあげるそういう気持ちのこもった葬儀でありました。

貴方が知人からしてもらったことはなんですか、考えてみましょう。
貴方が知人にしてあげたことななんですか、考えてみましょう。
そして、これから貴方が知人にしてあげたいことはなんでしょうか、それを考えながら生きていきましょう。。。。