アイスランドの火山爆発はおさまっていない
怖いのはこれからだろう。
ここ1100年の間にエイヤフィヤトラヨークトルでは3回の噴火が起きている。920年、1612年、そして1821年から1823年にかけての噴火である。この3つの事件はどれもカトラ火山の噴火の直前に発生している。2010年3月20日より、カトラ火山に近いフィムヴェルズハゥルス (Fimmvörðuháls) 峠で噴火が発生しているため、近いうちにカトラ火山も噴火するのではないかとの憶測が飛び交っている。カトラ火山はエイヤフィヤトラヨークトルの火山と比べてもはるかに活発な活火山であり、巨大なマグマ溜まりを有し、強力な噴火を起こしてきたことで知られているが、現在のところ地殻変動や火山性地震などの異常の兆候は確認されていない。しかし、先述したようなエイヤフィヤトラヨークトルの噴火とカトラ火山の噴火の関係性は強く信じられており、カトラ火山噴火の可能性を完全に排除することはできていないのが現状である。アイスランドの地理学者の中には「カトラ火山で噴火が発生した場合、氷河の氷が融解することにより大洪水が発生する可能性がある。」と指摘する者もいる。
問題はカトラ火山が爆発するかどうかなのだ。
これが爆発すると、例の天明の大飢饉やフランス革命を引き起こした
成層圏の火山灰滞留を引き起こし、日照不足、冷夏、などのさまざまな
問題が発生するからだ。